扶養控除でいくら税金が安くなる?
年収別の早見表と、大学生の子のバイト年収136万・159万・197万円の線(2026年分)
扶養控除で安くなる税金は、家族の年齢と扶養する人(親など)の税率で決まります。給与だけの会社員で家族の収入がない場合、所得税と住民税を合わせて、19〜22歳の子なら年収600万円で年約10万円、16〜18歳の子なら約7.2万円が目安です。19〜22歳の子のバイト代が136万円を超えても、159万円までは同じ額が引け、197万円を超えると0円になります。
最終確認日:2026年10月26日
まず結論:年収別の「安くなる税金」早見表(家族の収入なし)
扶養する人の年収(給与)と、家族の区分ごとに、所得税(復興特別所得税込み)と住民税(所得割)が合わせて年にいくら安くなるかです。
| 扶養する人の年収 | 16〜18歳 23〜69歳 | 19〜22歳 特定扶養親族 | 70歳以上 別居など | 70歳以上 同居の親など |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 54,900円 | 81,000円 | 67,500円 | 78,500円 |
| 400万円 | 54,900円 | 86,100円 | 67,500円 | 81,100円 |
| 500万円 | 52,400円 | 86,200円 | 67,500円 | 81,100円 |
| 600万円 | 71,800円 | 101,200円 | 86,500円 | 98,600円 |
| 700万円 | 90,200円 | 127,700円 | 105,400円 | 122,600円 |
| 800万円 | 110,600円 | 173,600円 | 136,000円 | 163,400円 |
| 1,000万円 | 110,600円 | 173,700円 | 136,000円 | 163,500円 |
| 1,200万円 | 122,200円 | 192,900円 | 150,700円 | 181,200円 |
- 年収500万円・19〜22歳の子(収入なし)の例:給与所得356万円、所得税の課税所得177万円(税率5%)。扶養控除63万円で所得税が90,300円→58,100円(−32,200円)、住民税の控除45万円で住民税の所得割が235,500円→181,500円(−54,000円)。合わせて86,200円です。
- 住民税で安くなる額が「控除額×10%」より多いことがあるのは、住民税の調整控除に、扶養の区分ごとの差(16〜18歳など5万円、19〜22歳18万円、70歳以上10万円、同居の親など13万円)が足されるためです。
- 扶養する人の年収に上限はありません(配偶者控除と違い、年収が高くても受けられます)。年収が高いほど税率が高いので、安くなる額も大きくなります。
- 16歳未満の子は扶養控除がありません(児童手当があるため)。ただし住民税が非課税になるかの判定では人数に数えます。
控除額の表(所得税・住民税)
扶養控除(家族の合計所得62万円以下=給与だけなら136万円以下)
| 区分(2026年12月31日の年齢) | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|
| 一般の控除対象扶養親族 16〜18歳・23〜69歳(平成23年1月1日以前生まれ) | 38万円 | 33万円 |
| 特定扶養親族 19〜22歳(平成16年1月2日〜平成20年1月1日生まれ) | 63万円 | 45万円 |
| 老人扶養親族 70歳以上(昭和32年1月1日以前生まれ) | 48万円 | 38万円 |
| 同居老親等 70歳以上で、本人か配偶者の父母・祖父母などで、ふだん同居している人 | 58万円 | 45万円 |
所得税は国税庁 No.1180。住民税は地方税法314条の2第1項11号・4項。病気で入院して別居している場合は同居として扱ってよいが、老人ホームに入所している場合は同居にならない(No.1180)。
特定親族特別控除(19〜22歳で、合計所得62万円超123万円以下=給与だけなら136万円超197万円以下)
| 子の合計所得 (給与だけの年収) | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|
| 62万超85万円以下 (136万超159万円以下) | 63万円 | 45万円 |
| 85万超90万円以下 (164万円以下) | 61万円 | 45万円 |
| 90万超95万円以下 (169万円以下) | 51万円 | 45万円 |
| 95万超100万円以下 (174万円以下) | 41万円 | 41万円 |
| 100万超105万円以下 (179万円以下) | 31万円 | 31万円 |
| 105万超110万円以下 (184万円以下) | 21万円 | 21万円 |
| 110万超115万円以下 (189万円以下) | 11万円 | 11万円 |
| 115万超120万円以下 (194万円以下) | 6万円 | 6万円 |
| 120万超123万円以下 (197万円以下) | 3万円 | 3万円 |
所得税は国税庁 No.1177(令和8年分以後の表)。住民税は地方税法314条の2第1項12号の式から計算した金額です。かっこ内の年収は、給与だけで給与所得控除が74万円の場合の目安です。
大学生の子のバイト代で、親の税金はどう変わる?
19〜22歳の子のバイト(給与)の年収ごとに、親の所得税と住民税が合わせて年にいくら安くなるかです。
| 親の年収 | 子 136万円以下 | 150万円 | 159万円 | 165万円 | 170万円 | 180万円 | 190万円 | 197万円 | 198万円 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 500万円 | 86,200円 | 77,200円 | 77,200円 | 71,000円 | 61,900円 | 31,700円 | 9,100円 | 4,500円 | 0円 |
| 600万円 | 101,200円 | 101,200円 | 101,200円 | 95,000円 | 82,900円 | 42,500円 | 12,100円 | 6,100円 | 0円 |
| 700万円 | 127,700円 | 127,700円 | 127,700円 | 115,500円 | 101,300円 | 60,800円 | 18,300円 | 9,100円 | 0円 |
| 800万円 | 173,600円 | 173,600円 | 173,600円 | 149,100円 | 124,700円 | 63,800円 | 18,200円 | 9,100円 | 0円 |
- 136万円の線:扶養控除から特定親族特別控除に変わりますが、所得税の控除は同じ63万円、住民税も同じ45万円です。年収500万円の親で「136万円以下」と「150万円」が9,000円違うのは、特定親族特別控除には住民税の調整控除の上乗せ(18万円×5%)がないためです。
- 159万円の線:ここを超えると所得税の控除が61万円、51万円…と減っていきます。住民税は169万円まで45万円のままです。
- 197万円の線:超えると控除は0円です。1円超えただけで数千円〜1万円ほど親の税金が増えますが、それまでに少しずつ減っているので、一度に大きく増えるわけではありません。
- 年収600万円以上の親で「136万円以下」と「150万円」が同じなのは、課税所得が200万円を超えていて、調整控除がもともと最低額(5万円×5%)だからです。
16〜18歳・23歳以上の子や、親を扶養する場合
- 特定親族特別控除は19〜22歳だけです。16〜18歳・23歳以上の子や70歳以上の親は、合計所得が62万円(給与だけなら136万円)を1円でも超えると、扶養控除が一度になくなります。年収600万円の親なら、16〜18歳の子のバイトが136万円を超えると年約7.2万円、税金が増えます。
- 年金をもらっている親の合計所得は「年金の収入−公的年金等控除」です。65歳以上で年金だけなら、公的年金等控除は110万円なので、年金の収入172万円以下なら合計所得62万円以下です。遺族年金・障害年金は非課税なので合計所得に入りません。
- 別居している親でも、仕送りなどで生計を一にしているなら扶養控除の対象になります(別居なので「同居老親等」ではなく「老人扶養親族」)。同じ家族を兄弟の2人以上で扶養控除に入れることはできません。
計算してみる
| 控除の種類 | |
| 控除額(所得税/住民税) | |
| 所得税が安くなる額(復興特別所得税込み) | |
| 住民税が安くなる額(2027年度) | |
| 合計 |
扶養する人・家族とも給与だけの場合の概算です(家族の合計所得は給与所得で判定)。家族1人ぶんの計算で、16歳未満の子は対象外です。住民税は所得割(調整控除・所得割の非課税を含む)で、均等割は変わらないので入れていません。「そのほかの所得控除」に入れた配偶者控除・扶養控除の分は、住民税の調整控除の上乗せに含めずに計算しています。正確な額は源泉徴収票や勤務先・税務署・市区町村でご確認ください。
住民税は2027年度分から「62万円」の線に
住民税は前の年の所得にかかります。2026年の所得にかかる2027年度(令和9年度)の住民税から、扶養親族の合計所得の線が58万円以下→62万円以下に上がります(総務省の事務連絡「令和8年度税制改正の主な改正予定事項」。令和9年度分以後に適用)。この記事と計算ツールの住民税は、この62万円の線で計算しています。
年末調整での書き方
- 扶養控除を受ける家族は「扶養控除等(異動)申告書」に書きます。年末調整のときに、2026年の家族の所得の見込みが62万円以下か確かめます。
- 特定親族特別控除を受ける19〜22歳の子は、「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の特定親族の欄に書きます。欄ごとの書き方は2026年の年末調整は何が変わった?で、例を使って説明しています。
- 子のバイト代が見込みより多くなった(136万円や197万円を超えた)ときは、勤務先に伝えて直してもらうか、確定申告で正しい額に直します。12月分のバイト代まで入れて、1〜12月に支払われた額で数えます。
年末調整の書き方を確認したい方へ
おかね計算ラボが作成・販売しているExcelです(BOOTHのページが開きます)。
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よくある質問
- Q. 扶養控除で税金はいくら安くなりますか?
- 家族の収入がない場合、所得税と住民税を合わせて、16〜18歳の子なら年収500万円で年約5.2万円・700万円で約9万円、19〜22歳の子なら年収500万円で約8.6万円・700万円で約12.8万円が目安です(給与だけ・社会保険料15%)。
- Q. 大学生の子のバイト代が136万円を超えたらどうなりますか?
- 扶養控除の対象からは外れますが、19〜22歳なら197万円以下まで特定親族特別控除を受けられます。159万円以下なら所得税の控除は63万円で扶養控除と同じです。197万円を超えると0円です。
- Q. 16〜18歳や23歳以上の子が136万円を超えたら?
- 特定親族特別控除は19〜22歳だけなので、扶養控除(所得税38万円・住民税33万円)が一度になくなります。
- Q. 親の年収が高いと扶養控除は受けられませんか?
- 扶養控除・特定親族特別控除には、扶養する人の年収の上限はありません。
出典・参考資料
- 国税庁 タックスアンサー No.1180「扶養控除」(令和8年4月1日現在法令等:控除額の表、扶養親族の要件、令和8年分から合計所得62万円以下) nta.go.jp
- 国税庁 タックスアンサー No.1177「特定親族特別控除」(令和8年4月1日現在法令等:令和8年分以後の控除額の表、特定親族の要件、給与だけなら197万円以下) nta.go.jp
- 地方税法 第292条第1項第9号、第314条の2第1項第11号・第12号・第4項、第314条の6(住民税の扶養控除・特定親族特別控除・調整控除。e-Gov 法令検索、2026年10月16日施行版) laws.e-gov.go.jp
- 総務省 事務連絡(令和8年1月21日)「令和8年度税制改正の主な改正予定事項及び関連する留意事項」(同一生計配偶者・扶養親族の合計所得要件を62万円以下に、令和9年度分以後の個人住民税に適用) soumu.go.jp
この記事は、公表されている法令・資料をもとにした一般的な説明です。実際の税額は、ほかの所得や控除、お住まいの市区町村によって変わります。税金の最終的な判断は税務署・税理士・勤務先・市区町村にご確認ください。